【中国輸入】気になる利益率はどれくらい?

商売を行う上で気になるのが利益率です。利益が大きいに越したことはないのですが、商売はそれほど甘くはないものです。それぞれの商品によって利益率は異なりますので、テーマごとに順を追って紹介していきます。

■どうやって【利益】は生まれる?
利益とは、商品を売ることによって得る代価のことですが、売れば売るほど儲かるならば、こんな楽なことはないと思うことでしょう。しかし、商品を売っただけでは利益が出たとは言えないのです。その1つの商品を売るために「経費」や「広告費」、「人件費」や「材料費」などが全て含まれているので、果たして、本当に利益が出ているのかは原価計算を正確に行わなければ把握できません。

また、1つ売れたからと言って利益がそうそう出るものでもないのです。コンビニや日用雑貨を扱う店では、数十個単位、数百個単位などで薄利多売でなければ利益を生み出さない場合もあるのです。確かに商売の本質は「売れば儲かる」なのです。そうでなければ、商売をする意味や理由がないはずです。では、利益を生み出すには?その最たる方法とは、利益率を高くすることにつきます。「売値を高めに設定する」ことや「仕入値段を安くする」ことです。簡単でしょうか?いいえ、商売で成功させるにはこの2つの事を実行できるか否かで「利益率」および「商売の成功」につながるものなのです。

つまり「値段を高く」すれば、今まで購入していた客が敬遠したり寄り付かなくなる危険性もあるのです。次に、「仕入れ値を安くする」昨日よりも今日、今日よりも明日というように、仕入れ値を絶えず安くするための経営努力が求められます。1円でも安くなればたくさん売るほどに利益率は上がってきます。ただしこの方法にも限界はあります。仕入れを安くすることで取引相手との関係や商品の質が低下してしまう弊害も出てきます。目に見えるたった2つの事を実現できるかどうかで、今後の商売を左右する大事なことなのです。

■実際、稼いでいる人達の【利益率】
商売をする上でよく耳にする言葉が、「自分の給料の3倍かせげ!」と言われています。しかし実際には、職種にもよるし扱う商品の値段によっても違ってきます。参考例として東洋経済の上場企業3500社超の調査によると1人当たりの営業利益の1位は国際石油開発帝石の2億5526万円で、2位は松井証券の1人当たり営業利益は2億1847億円と扱う契約の額がケタはずれとなっています。

最初にいったように、利益率は給料も2倍を目安として考えると約30%で、3倍ならば利益率は60%位となるでしょう。はたして、実際の参考にするのはどうでしょうか。では、アパレル業界における利益率を上位から見てみましょう。(平成28年調べ)

1位 トライアイズ 利益率 8.8%
2位 TOKYOBASE 利益率 7.2%
3位 カワサキ   利益率 7.1%
4位 ファーストリテイング 利益率 6.5%
5位 オンリー   利益率 6.5%
6位 銀座山形屋  利益率 6.1%
7位 ワコールHD  利益率 5.5% 
8位 シャルレ   利益率 5.3%
9位 キング    利益率 5.2%
10位 AOKIホールディングス 利益率 5.1%

上位の10企業の利益率ですが、アパレル業界では、100個単位~1000個単位などで売らないと利益が見込めないのです。有名企業でさえも利益率は最高で8.8%となっているのは意外でした。ただし、利益率だけで商売が難しいとか成り立たないわけではありません。物流販売の有名コンビニエンスストアがなぜ全国に56,692軒ほどあるのかは、必要だから存在しており、商売として成り立つから経営しているのです。商売をする上で多種業種や特殊なヒット商品を参考にするよりも、同じ業界での利益率トップを目標に経営目標を立てるのが重要となります。

■【利益】を出すために重要なポイント
商売していく上で「売れば売るほど儲かる」のか?実際にはその逆も存在してきます。「売れば売るほど経営が苦しくなる」と言ったこともあります。なぜ、そんなことが起こるのでしょうか?利益を上げる為にはイコール「売上額を上げる」ではないということですね。

1:顧客に対する客単価を1円でも多く上げる方法を探すこと。
2:顧客を獲得する経費(広告など)をゼロに近づけること。
3:顧客数を増やしていく事。
4:仕入原価を安くする努力が必要。
5:顧客との価値観のズレをなくすこと。

利益 = (客単価(価値観の修正) – 顧客獲得の為の経費 – 仕入原価) × 顧客数

利益を追求するためのそれぞれに努力はもちろんこと、値段の設定においては顧客の価値観や世間の価値観、その時期の経済感覚にも影響があると見ています。顧客獲得の為には、営業や広告、イベントなど売り出し方にも及んできますが、無駄な経費を削減していかに合理的に展開していくかがポイントになります。仕入れの原価をできる限り安くすることは、新たな経営戦略が立てやすくなることです。顧客数を増やすには全ての要素を実行できていれば顧客数の増加につながることではないでしょうか。

■実は、こんな方法もある!利益の出し方
「たくさん売ればもうかる」という単純かつ明快な方法は、当然の事です。しかしたくさん売るにも限度があります。仕入れが追い付かなくなったり、追加分の仕入れの資金が足りなくなったりすることもあるはずです。

◎値上げをする
一つの対処法として売れ筋の在庫があとどのくらいで完売できるとか、仕入れの資金が調達できない時などに効果を期待できる方法が商品の数百円ほど値上げを図ることです。値上げによって売れ行きは下がってきますが半分ぐらいの売れ行きは見込めることになります。売価1000円で利益が200円で月に100個売るとします。売り上げ10万円に対して利益は2万円となります。仮に200円の値上げで利益は倍の400円となった時に、売り上げが半分におちたとしても、5万円の売り上げで400✖50個ですので2万円の利益で同じ結果となります。もちろん、利益率のアップは期待値があがってきます。商売がそれほど簡単にいくとは限りませんが、顧客を獲得している優良な業者であれば可能になる戦略でしょう。

◎予算管理で利益を増やす
会計による帳簿で業績や財産を把握することによって、利益を増やすほうほうです。

1:年間の目標による年間予算を作成する。
利益が年間1000万円にして、従業員を1人増やしたい。などの具体的な例として最初は目標の達成可能な数字でコンスタントに達成していく。利益があがれば業務拡張の為の従業員を増やすことなど。

2:目標や売上、コストなどを月間の予算に振り分ける。
過去の売り上げを参考にしながら毎月の売り上げを設定する。

3:この月間の予算から毎月の目標達成のための調整をしながら年間目標に近づけていく。
売り上げ実績から目標と比べて何が悪いのか検討を繰り返して来月は達成すことで年間目標に近づけることです。

予算管理で利益を増やすには、数字が目に見えることで、従業員と予算を共有することで少しずつでも売り上げアップにつながっていくことになります。

■【利益率】の計算方法
利益とは売上高からコストや人件費などを引いたものです。一般的には、

利益=売上金額ー費用 です。

利益率=利益÷売上金額✖100(%)がシンプルな計算式ですが、小売業や製造業また多くの従業員を抱える企業でも細かな分類に分けられて計算の種類が違ってきます。

◎企業の利益の計算式
営業利益 = 売上高 ― 売上原価 ― 販売管理費
この販売管理費には細かい分類で計上されます。人件費、福利厚生費、法定福利費、会議費、交際費、交通費、保険料、水道光熱費、減価償却費、広告宣伝費などがはいります。

◎アパレル業界での利益計算
1:原価率=原価÷卸値
2:卸率=卸値(下代)÷店頭価格(上代)
3:利益率=原価÷卸値(下代)
となっています。
ワンピースの商品の値段が店頭価格10000円で、卸値が5000円、原価が2500円で計算すると、原価率25% 卸率50% 利益率は50%となります。

◎小売業での計算式
1:標準原価計算では、
・材料費 
・人件費
・経費
の3つを対象におなじ設定や標準となる目安の設定で計算式をだしています。

2:実際原価計算では、個別の商品に対して商品の数だけ計算する方法です。

計算式は基本的に変わらないのですが、対象とする内容や業種によって多少の違いはでてきています。まずは、基本から売り上げとは、利益とはから学んでいった方が今後の経営方針にも繋がる大事なことと言えます。

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