中国輸入を副業にする時に欠かせない、原価計算の知識

商売をするにあたって、本業にするにも副業としてやっていくにも、原価計算の知識が必要になってきます。順をおって紹介していきましょう。

■なぜ重要?原価計算!
原価計算とは、小売業の仕入れによるものと仕入原価と、製造業などのように物を作ってできあがるまでの製造原価があります。原価について把握していなければ、いわゆる「どんぶり勘定」となってしまって、本当に利益が上がっているのかわからないと思います。これでは商売としては完全に利益を無視した経営スタイルに思われて「趣味」の域を出ないと思われても仕方のないことです。例えば、売り上げを構成するのは1原価2人件費3必要経費となってきます。それぞれの数値を把握しておかないと利益があるのかないのかがわからなくなってきます。次にあげる2つの目的が原価計算の必要とされることになります。

・決算書作成目的
「会社法」によって提出すべき計算表が義務付けられています。この報告書のことを決算書となります。具体的な数字として細かく分類して記録されることになっています。株式会社であれば、株主や債権者に対しての報告として提出することになります。
「税法上」としては、株式会社だけに限らず、個人事業主の青色申告も確定申告のための税務署への申告に必要となる書類です。

・経営管理目的
原価計算の数字からくる、会社の目標を立てることで会社に必要なものとは、会社にたりないものとは、会社の今後の為の経営的なことが見えてくるのです。その為のデータであり、経営指針となるものです。また、黒字などが見込める状況であれば、接尾投資をすべきかどうかも見えてくるので、原価計算は単なる計算書ではないという事です。会社の経営の為には利益や原価率などを経営に生かさなくては長続きできないものなのです。

■【原価】ってなんだろう?
実のところ原価の意味するものは、原価計算とはなんでしょう? 文字の通り訳すると、もとの値段とか利益を含まない金額とかを意味しています。しかし、商売や副業を始めるにあたってそれだけではすまないことなのです。

飲食店でバイトしていた話をしますと、コーヒー1杯が500円(都内にて)ですが、実のところ原価は20~30円というところでしょう。原価率からいくと4%~6%の値段です。だからと言って、他の商品もその割合でいくとすぐにでもお店はつぶれてしまうほどの客入りか悪い評判がたってしまうでしょう。これには理由があって、都内ということもあってドリンクだけでは、回転率(お客の入れ替わり)が上がらないことになり結局ドリンクを手ごろな安値で設定してしまうと経営を圧迫しかねないのです。そのためある程度高めに設定しておいて他の商品でバランスを取ることでお客を逃がさない方法となっているようです。もちろん今では「俺の〇〇」などのコストパホーマンスを高めることで先に述べた商売の逆を実行できる努力によってなりたっています。

では、原価とは、お客の為には高くて良いものがベストなのですが、それでは商売をやっていく上では利益率を上げることはできないでしょう。では、利益を重視した場合はどうでしょう。おなじ商品を売った場合には、安い方が売れ行き良いのは当然ですね。商売では、両方のバランスをお客のターゲットによって調整しているのです。ただし、これはあくまでも原価率に対する商売の方向性なのです。

【原価】とは、
1:安くてよいものである。=利益を追求しやすいから。

2:他社よりも安く仕入れる努力をする。=競争力がついて価格をさげたりイベントを行うことがしやすい。

3:商売に即した原価率をだすためのもと値。=それぞれの商売にあった原価を追求することで、結果的に経営や利益に直結することです。

原価は企業努力によって仕入単価を下げることや、変えられないなら競争力の強い他の商品を仕入れる、又は新たに開発するなどが必要です。【原価】とは、商売のスタート地点だと言えるでしょう。

■【原価計算】はどうゆう計算方法がある?
基本的な対象となるものは1材料費 2人件費 3経費その他 の3つになります。ただし、小売業(通常の商売となる計算)と製造業では計算方法がことなるようです。標準原価計算と実際原価計算のふたつがあり、それぞれの特徴によって計算されます。

1:標準原価計算について
それぞれの原価に対して、おなじ設定や標準となる目安の設定にすることによって、原価の求め方が統一されて計算方法が早く処理できます。これは、あくまでも目安となる計算ですので、実際の原価計算ではずれが生じてしまいます。定期的な計算方法の修正が必要になってきます。
◎「メリット」原価の管理や計画的な予算の設定などに役立ちます。

2:実際原価計算について
標準原価計算とは違い、個々の商品に対する計算方法をもちいるので正確に把握することができます。ただし、商品の数だけ計算が異なるので時間はかかります。月々の利益が毎月ことなるので、対応していかなければなりません。
◎「メリット」正確な費用が計算できて、税務上の報告がしやすい。

3:製造業の原価計算とは
製造業の原価計算が違うのは、「直接費用の原価」と「間接的な費用に対する原価」があり計算方法が違ってきます。間接的な費用は、人件費と設備投資による減価償却費を計算に加えることになります。
◎「製造業の直接費用」=月初めの在庫費用+当月分の仕入れ在庫費用-月末の在庫費用
◎「製造間接費」は直接的に関係するものではないので計算が複雑になってきます。
計算方法は2種類あり間接費を費用として計算する方法は通常の計算となります。
一方では、生産する基準値を設定することで「生産費用」と「在庫費用」に分けて計算する方法がとられます。製造間接費には、生産の増減に関係なく一定の減価償却費が含まれます。

先に述べた飲食店の例えを出して計算をみてみましょう。今回は、和牛ロースで説明していきます。和牛ロースの仕入れが10kg¥270,000とします。しかし和牛肉のなかには1kgの不要な脂身を処理するために9kgが実際の使用できる和牛ロース肉となります。

270,000÷10kg=27,000ではなく270,000÷9kg=30,000となります。100gが3,000もする高級なお肉の値段になります。おそらくA4ランクくらいの値段でしょう。このように実際の仕入れ値とお客様に出す時点での費用が変わってきます。

原価計算には、3つの対象と2つの計算(製造業は別)を使い分けることで費用面での管理と経営に関する指針が数字から見えてくるのです。使い分けることが必要です。

■【原価計算】には【物価の違い】を理解する
物価の違いとは何でしょうか?日本国内や国によって、また経済の動向によって物価の価値や変動が変わってきます。

◎日本国内でも地域によって物価は異なる
物価の調査によると最も高いのは言わずとも知れた「東京都」、「神奈川県」「埼玉県」となっています。最も低い地域は「群馬県」「宮崎県」「鹿児島県」となっていました。(現在は変動の可能性もあり)食料の部門では「沖縄県」が最も高く住居と総合では「東京都」となっています。水道光熱費では「北海道」となっていて教育や娯楽では「神奈川県」です。衣類や履物では「栃木県」、家具や家事用品は「福井県」となっていました。

これだけ見ても物価の部門別での地域性が把握できて、その地域によっての「売り筋」や「仕入れ対象」が見えてきそうです。当然ながら物価が違えば、【原価計算】にも影響がでてきます。東京都と同じ計算方法で沖縄や福井県、栃木県では通用しないことになります。
それぞれの地域によって必要なものや送料などが関係するので原価費用にも影響します。

◎国によっても物価は違う
日本から比べるとアフリカや東南アジア諸国によっては、物価は安いと言われていますが、日本と同じ商品を求める場合には、逆に高額な商品となってしまいます。日常の生活物価と100円ショップを対象にした国別の価格がありましたので紹介しましょう。

日本だとタマゴは1パック150円前後だと思います。(国内にも格差がある)1個の値段は15円くらいになります。ニュージーランドでは1個41円くらいです。日本で牛乳は220円くらいとするとドイツでは78円くらいなので3分の1の値段となります。ヨーロッパでは比較的に肉類や青果、乳製品が安めとなっています。

生活雑貨に関しては日本の100円ショップの商品が5倍から10倍の値段で売られたりしています。生活用品と外食に関しては4~5倍するようです。日本の100円ショップの商品が10倍の値段でも売れるのは、単に関税によるものではありません。

その国々によって必要なものや欲しいものは高めになってくるようです。当然、国によって原価計算は違ってきます。また、海外から仕入れた場合は当然のように輸送コストや関税などによって原価は大きく左右されます。物価に対する変動も視野に入れながら、物価と原価計算は関係が深いことがわかります。

■計算が難しい・・・そんなあなたのために
商売の為の原価計算について色々と説明してきましたが、私なりにわかりやすく説明してきたのですが、受け止めようによっては、半分も理解できないとすれば、誠に残念なことです。そんな方や、計算が苦手な人には、原価計算や管理会計ソフトが市販されておりますので、ご利用された方が良いでしょう。むしろ、無駄な時間を省くことは経費節約にも一役買うことになるのでお勧めかもしれません。参考程度に紹介しますので、あとはご自身の判断でご利用願います。

「FA-CUBE」個別原価管理システム=案件単位の管理、工数分析、進捗管理が可能、バーコードや顧客に合わせた管理が可能。

「クラウドERP ZAC」=クラウド上で財務・販売・生産・人事・在庫など、企業の各種基幹業務を統合的・一元的に管理することができる。

「Reforma PSA(レフォルマピーエスエー)」=バックオフィス業務を自動化、電子稟議書(簡易的な書類)の作成

「MCFrame」原価管理=原価シミュレーション機能、外部システムとシームレスに連携、BIテンプレートの提供(ビジネス・インテリジェンスツールは企業の膨大なデータを分析する仕組み)

「財務大将」=プロジェクト別の原価管理、支払通知書の自動メールによる通知、オリジナルの伝票フォーマットの作成。ペーパーレス化を促進し、コスト削減を図る。

「レッツ原価管理Go!」=単式簿記の伝票を複式簿記形式に自動仕訳します。承認機能や履歴管理によるセキュリティを実行。Excel帳票自動生成機能を搭載。

「BB Job」=受発注取引先マスタ一括管理します。ネットバンキングと連動するので銀行に出向く機会がへること。他の会計ソフトと連携し仕訳データを作成することができます。

「GRANDIT(グランディット)」=多様な業種に対応します。予算実績対比や個別製造原価管理ができます。プロジェクト別による採算管理ができます。

その他にも全部で20以上のソフトがあります。計算が得意な人がソフトなしで独自に管理することもできますが、専門のソフトによる一元管理を使うことはプラスになる事の方が大きいので予算を検討するのも人件費の節約につながる事でしょう。

原価計算に関する説明をしてきましたが、単なる計算する方法ではなく経営の管理や計画に大きく関わることなので是非にも理解を深めることを期待しております。

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